




畳に使われる、
水がだいすきな日本の植物です。
い草は、畳の材料として使われる、日本のくらしに深く関わってきた植物です。見た目は細くてまっすぐな草ですが、中は空洞になっていて、しなやかさと丈夫さをあわせ持っています。この形のおかげで、い草は折れにくく、長く使うことができます。
毎日すわったり、歩いたりする畳にぴったりの植物なのです。


田んぼのように
水をはった場所で育ちます。
い草は、水のある場所で元気に育つ植物です。土に根をはり、水と太陽の力をたっぷり受けながら、まっすぐ空に向かって伸びていきます。
乾いた場所ではうまく育たないため、日本の気候とい草づくりはとても相性がよいといわれています。まさに、日本の高温多湿、四季に合った自然素材です。


STEP 1
苗掘り
8月に苗床で育てられていた苗を掘って株分けし、本田に植え付けます。
苗掘りは、い草づくりの大切な節目です。苗床で育った苗を掘り上げ、根を傷めないように株分けします。元気な株を選び、本田へ植え付けていきます。この作業が、その後の伸び方や色つやを左右し、畳表の仕上がりにもつながっていきます。

STEP 2
苗の植え付け
11月下旬から12月下旬にかけて行われる、大切な冬の作業です。
植え付けは、11月下旬から始まり、12月下旬ごろまで続きます。寒さが増す季節、水を張った田に苗を一本ずつ植えていきます。い草の苗は、まだとても細く、折れやすい状態なので、ぬかるんだ土の中に、まっすぐ立つように植えていきます。

STEP 3
水と太陽で育てる
水をたっぷり与え、太陽の力で伸ばします。
植えられたい草は、水を吸いながら、すっと空に向かって伸びていきます。
水が多すぎても少なすぎてもよくありません。 天気を見ながら、水の量を細かく調整することが大切です。

STEP 4
先刈り
い草の先を切って、元気な新しい芽を育てます。
4月下旬から5月上旬ごろ、のびてきたい草の先を少しだけ切ります。
すると、新しい芽が出やすくなり、まっすぐで丈夫ない草に育ちます。
元気ない草を育てるための、大切な作業です。

STEP 5
刈り取り(収穫)
ちょうどよい長さに育ったら、刈り取ります。
6月下旬から7月中旬にかけて、刈り取りをします。い草は、長すぎても短すぎても畳には使えません。いちばんよいタイミングを見きわめて、一本一本刈り取っていきます。
刈り取りは、気温が高くない早朝や夕方に行います。

STEP 6
泥染めと乾燥
天然の土で色を整え、しっかり乾かします。
刈り取ったい草は、色や香り、つやを引き出すために天然の染土で泥染めします。
土の力でい草の色合いが整い、美しい緑色が生まれます。
その後、乾燥機でしっかり乾かし、丈夫で長持ちする畳表へと仕上げていきます。

STEP 7
えらび分け
長さや形をそろえて、畳に使うい草を選びます。
乾かしたい草は、すべてが同じではありません。長さや太さ、色を見て、畳に使えるものを選び、畳表の銘柄に合わせて長さごとに選別します。
ここで選ばれた良いい草が、畳づくりへと進みます。

畳を作る工程へ!
い草は、
農家さんが丹精込めて育てています。
自然の力と人の手が合わさり、
時間をかけて大切に育てられているのです。
い草の表面はさらっとしていて、夏でもべたつきにくく、素足でふれても心地よく感じられます。また、空気中の湿気をほどよくととのえ、部屋をすっきりとした空気にしてくれます。
畳から感じるやさしい香りは、い草がもともと持っている自然の香りです。この香りは、気持ちを落ち着かせ、畳の部屋を安心できる場所にしてくれます。

い草の中は空洞になっていて、折れにくく丈夫です。だから、毎日すわったり歩いたりする畳に向いています。
このように、い草には、さわり心地・香り・丈夫さといった力があります。い草のひみつを知ると、畳の気持ちよさがもっとよくわかります。


